2015-06-09

1800人

ひとりめの子供を産んで、退院して外を歩いたとき

「この雑踏にいるたくさんの人すべてが、あんなふうに死と隣り合わせの出産を経て生まれてきたなんてすごい!っていうか、この地球上にいる人がぜんぶこんなふうに生まれてきたなんてすごい!」

って思った。世界がぜんぜん違うものに見えた。

こんな奇跡を経て生まれてきた命が何十億も存在してるなんて、この世界ってすごい!本当に、奇跡のほしなんだ!って思った。

それ以来、それまで興味のなかった他人人生に敬意を払えるようになった。小さいもの、弱いものに心を寄せられるようになった。

反対に、今までは平気で聞き流せていた事故ニュース火事ニュース殺人ニュースを聞くたびに、心臓が締め付けられるような気持ちを覚えるようになった。

から「今までも1800人の隊員が殉職している」という想像力に欠けた発言が流れてきたとき愕然としたし、悲しくてしょうがなかった。

いま、私には4人の子供がいる。

自分や、自分家族や、自分愛する人が、つつがなく人生を全うするということ以上の幸せがいったいこの世のどこにあるというのか。

国家領土資源資本でできているのではなく、人間でできているのだ。

国民ひとりひとりの幸せを積み重ねていく以上の国益が、どこにあるというのだ。

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