2014-10-15

アル中きもち

酔っ払ってヘマをして、思う。やめよう。もうやめよう。アルコールやめよう。

そう思ってお酒を断つ。1日飲まなかった。2日目も、ぜんぜん飲みたいとは思わない。あぁやっぱり自分大丈夫なんだ! と思って一杯飲んで、翌日から毎日飲む。だって私、アル中じゃないみたいだし。

しばらくしてまたお酒でしくじって、また思う。もうやめよう。もうやめよう。本当に反省する。飲んだっていいことなんか、一つもない。お金もかかるし、きらわれる。健康だってよくないんだ。

そう思ってお酒を断つ。1日、2日、3日と飲まずに過ごす。すると突然、アルコールとはぜんぜん関係ないところで大問題が起きたりして、天を恨む。

おい!! 私は、飲まずにいた。まじめにしっかり、生きていた。なのになんで、こんなにひどい仕打ちをするの?

と思ってまた飲みはじめ、しばらくしてまたお酒でしくじって、思う。今度こそやめよう。もう絶対やめよう。

でやめるとまたひどいことが起こって、こんなときはさすがに飲まずにいられるか! って、飲みはじめて、またしくじって、でもこの辺りになるともう「そうだ、どうせ私にはお酒はやめられないんだ」と思ってもうやめる気も起きず、「お酒死ぬならそれもいいかな」と思って飲みまくり毎日のようにひどい目にあって、だけどもうお酒くらいしか友達なんていないから、飲むしかなくって、じゃんじゃん飲んで、わあもうどうでもいいや、これ以上ひどいことなんて起こるはずがない、いいや、これ以上ひどいことが起きたらそのときはまた飲んでやる、太宰治なんてアル中だけどえらい小説家になったんだし、いいやもう路上で死んだってお酒しかないんだもの私には。

そう思って実家に連れ戻されて夫に離婚されて、もともとアンタの浮気が原因で私はこんなに飲んでんのに! 何、スネたような顔して離婚届なんか持ってきて? 本当に悪いのはあんたでしょう!

と思って親に隠れて、また飲んでしまう私なのでした。

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