2014-09-18

紙の本と電子

諸君。あたしは紙の本が好きだ。

紙の本で小説漫画を読むとき、紙の質感とともに物語記憶される。

新しいジーンズ世界の座り心地がかわり、音楽を聞きながら読んだ漫画テーマソングがその音楽記憶されるのと同じで、ザラザラしたあるいはスベスベした紙の質感は本の思い出を強いものにしてくれる。


でもね諸君。あたしはおんなじ理由電子書籍もすごく好きなんだ。ツルツルとしたまったく同じ触感・同じ重さのままページを繰っていくとたぶんその小説漫画に余計な記憶を付与せずに純粋物語として記憶できるんじゃないかって思えるからなんだ。


一方であたしは紙の本に恐怖する。あたしの家はとても狭いのだけれど本棚には本がびっしり詰まっていていつ床が抜けてもおかしくないし、地震があればお気に入りの本に頭をつぶされて死ぬと思う。人によってはその死に方は本読みとして本望だねって言うだろうけどあたしはちょっとご遠慮したい。


そしてまた一方であたしは電子書籍に恐怖する。ジーンズの尻ポケットに文庫本は1冊しか入らないけど、iPhoneならクラウド越しに数百万冊の本とつながっていられる。本を持っていられるという多幸感とともに、圧倒的な絶望も背負う。クラウドの向こうの数百万冊の本はあたしが絶対に読み切れない量の本があるってことを常に示し続ける。読んでない本があるってことをいやおうなしに感じながらこの人生を終え死んでいくってことだ。これほどつらいことはない。


まったくもう人生ってヤツはままならないよね。本に出会ってしまったことを後悔してしまうよ。でも好き。

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