2009-04-17

使い捨て箸とエコバック太陽電池とその誤解

http://anond.hatelabo.jp/20090416215148

割り箸を使って森林資源を使うのと、プラスチックの箸を再利用するために使う洗剤、その他諸々の経費を十分考えて結論を出すべき問題だったと思うんだよね。

プラスティックというか、使い捨てでない箸が大量に登場し始めた背景には、箸を洗うことだけに特化した安価な洗浄機とのセットでの普及がある。実際の所「エコ」と言っているが本音では「エコロジー」ではなく「エコノミー」を重視してる。つまり安い。

プラスティック箸は、大量に作る場合、もちろん質にもよるが実は十数回再利用すれば元が取れるぐらい安い。(そのため、世の中にはプラスティック製の割り箸などというものまで存在する)一定以上の規模ならば機械の導入コストを含めても、実はかなりの経費節減になっているというわけ。さらに普通に考えても、少量であれれ多くの飲食店では食器洗い乾燥機を導入しているだろうから、そこに籠でもつけて入れるだけでいいのでほぼ追加コストがなくて導入できる。

それでも今まで導入してこなかったのは、やっぱり滑るし使いにくいとか、衛生面の懸念から(たとえ問題がなくても)の苦情とか、(さらに言えば、礼儀作法では高級な使い回しの箸よりも、割り箸の方がよいとされている)そういうことがあったからだけど、そういう所を、エコロジーブームにかこつけてみんな理由をつけることができるようになったから。

割り箸だって、間伐材を使うなどして、森林資源保護には十分気を遣っていたはずだけど。

それは、高価な国産材を使った一部の割り箸だけ。そんなコストが高いものをそういった激安な店が使っているはずもなく(というか激安とまではいかなくても、庶民が普通に行く店ではまず使ってない)、そういう理屈から行くとエコロジーではある。(悪かったところをやめる、と言うだけではあるが)また、間伐材の貴重な使用用途だった、と言うのは今は昔。実際には割り箸などは外国産に押され値段が下がってしまっている。そのため、割り箸を使うことだけをもって「間伐材の利用促進」とは言えなくなっている。(爪楊枝等も同様)

http://anond.hatelabo.jp/20090417024539

エコバックを作るのにビニール袋を作る何倍のCO2を排出しているのか

世の中には高級ブランドエコバックとか、贅沢な素材を使ったエコバックなどという「お前頭沸いてんのか?」と言いたくなる糞みたいなエコバック存在しているので程度ものだが、実用的なものであれば、基本的に単純なものなので、簡単に考えると値段で判断すればいい。

たとえば、ウォルマートグループ日本だと西友とか)が販売しているエコバックは不織布でできて、200円とか言う激安なものがある。構造もかなり簡単だが、それなりに丈夫で、作りもまとも。今まで同様の使い捨て前提の使い方を変えずに使うような人や、そもそもものを大事にしない考えが足らない人でない限り、相当持つ。(たとえば我が家ではこれを、農作業用の袋として数十枚使っているが、かなり丈夫である。とか書くとウォルマートの人に怒られそうだが)

そして、だいたい買い物袋は一枚5円と言われている。

単純計算すると

200/5=40

で、約40回で元が取れる。

このウォルマート商品はあまりにも安すぎるが、これがたとえ1000円でも、約200回で元が取れることになり、全く問題ない。

さらに言えば、超高効率で生産されていると思われる買い物袋はそのほとんどがエネルギー費や材料費であると考えられること、エコバック商品であるため、小売店利益も上乗せされて販売されているであろうことから、環境コストという面ではこれよりも召還が早いはずである。

ただ、店側が負担していたコストを、消費者に添加するのはどうよ、と言う話はもちろんあるが。

太陽電池を作るのに使ったCO2は太陽電池を使うことによるCO2削減で帳消しにできるのか

これはよくある誤解。"太陽電池を作るのに使ったCO2"というのがどういうものかよくわからないが(排出されたCO2の間違いでは?)、太陽電池を作成するためのエネルギーコストは、数年で回収できることがすでに立証されている。

説明すると長くなるし、自分がここで書くよりも読んでもらった方がよいと思う。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E5%85%89%E7%99%BA%E9%9B%BB%E3%81%AE%E7%92%B0%E5%A2%83%E6%80%A7%E8%83%BD

Wikipediaの上記記事(太陽光発電環境性能)を参照して欲しい。ちなみに太陽発電パネルは、メーカーによって十年単位保証がある。(建材では一般的な長さ)

後、こういった問いかけに対して、今はかなりの資料がネットから参照できるので、印象論で語らず、調べてみることをおすすめする。ただし、この手の技術は近年急速に発達しているので、5年前の資料でもすでに情報が古い可能性があることと、一カ所の情報を信じないことと言うことは忠告としておく。世の中には「リサイクルしないほうが環境によい」と主張する自称専門家もいるし。自分が知っているだけのちっぽけな知識で話をする奴もいるし。(例えば俺とか)

エコが本当にエコかを証明するのはあまりに難しい。

評価手法は確立している。国際標準ですでに規格(ISO14014/44)で規定されている「ライフサイクルアセスメント」という手法を使う事が一般的で、これを持って、国際的な環境負荷に対する基準と比較することが出来る。「あまりにも難しい」などと言うレベルでは少なくともない。

ちょっとした企業なら、すでに普通にやっていることである。国際認証を取得するためのコンサルティングをやっている企業などでは、たいていライフサイクルアセスメントのコンサルティングもやっているし、一般的な指標なら、政府や各種行政機関などから計算済みの資料を入手することも出来る。

これを「超長期の影響が不明であり、見逃し等があるため意味がない」という風に主張する人もいるが、そういった人々は何らかの利害関係があるか、結論のために理由をつけている様な人たちなのであまり相手にしなくてもよい。彼らが出す答えはいつも「人類は18世紀の産業革命前の暮らしに戻るべき。でなければ滅べ」であったり「標準が意味がないので、環境配慮などせず今まで通りでよい」という極論ばかりであるからだ。

最後。どっかのネットのアホが言った一部で有名な言葉に「やらない善よりやる偽善」という言葉がありました。わりと大事だと思うよ。

理由がないと行動できないツンデレ的に「あ、あんたのためにやったんじゃないんだからねっ」と言うためのいいわけも世の中にはそろいつつあるので、納得できないことを調べることは重要だが、わざわざ否定して回ることもないんじゃないかと思うがどうだろうか。

記事への反応 -
  • 最近、×牛とか外食産業は、割り箸止めてプラスチックの箸にしていることが多いんだけど(今日、そうだった。)、あれ、なんか食べづらいな。 何か、割り箸が一方的に悪者にされち...

    • http://anond.hatelabo.jp/20090416215148 割り箸を使って森林資源を使うのと、プラスチックの箸を再利用するために使う洗剤、その他諸々の経費を十分考えて結論を出すべき問題だったと思うん...

      • 最後。どっかのネットのアホが言った一部で有名な言葉に「やらない善よりやる偽善」という言葉がありました。わりと大事だと思うよ。 いやいやフィーリングだけで行動する馬鹿が...

    • http://anond.hatelabo.jp/20090416215148 エコってビジネスのための言葉。 エコバックを作るのにビニール袋を作る何倍のCO2を排出しているのか 太陽電池を作るのに使ったCO2は太陽電池を使うこと...

      • エコバックは何度も使う。ビニールは使い捨て。仮に百倍だとしても、主婦なら半年かからずに元を取れるのでは。 太陽電池も、使い続けることが前提の場所に使えばそりゃエコになる...

        • エコバックを半年ほど使っているが、なんかところどころ穴とかあいている。 角の堅いものとかを重いものと一緒にいれると危険のようだ。 このままいつまで使い続けられるか不明。 ...

      • 今、乗ってるクルマを廃車にして、新車を買うのがエコですよー、なんてやってるトヨタ様が通りますよー。

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