眼が覚める、目を開く、さあ、どうかな、いるかな、いないかな。
気配がない。ねむっているのかもしれない。
今日は私を悩ませないでいてくれるかもしれない。
そっと、そおっと、私はベッドから起きる。
静かだ。
台所へ行く。朝食を始める。
音はしない。
テレヴィジョン? そう「おはよう、アメリカ」。
あのデイヴィッド・某なる人物、私には我慢できない男だ。
食べる、番組のゲストを見る。
次第に食物が胃に満ちてくる、力が湧いてくる。
さあ手洗いに急いで直行する。
朝の散歩に出る。
ああ、やっぱりいる。
我が忠実なる「鬱」よ。
「私抜きで出かけられると思ったの」。