俺は普段本なんか読まない。
本に書かれていることはあくまでフィクションで、現実じゃない。
だから読んでも無駄だと思って生きてきた。それでも自分の中には自分の哲学があり、それを指針として生きてきたし、この考え方は自分特有のものだと思って生きてきた。
しかし最近、人に勧められてある哲学書を読んだ。すると書いてあったことは自分がまさに社会に出て三十年の間に培ってきた己の哲学とほぼ同様のことが書いてあった。
それが非常にショックだった。この考えは、自分特有のもので、仕事や周りの人間関係、それらによって培われた自分だけの、自分自身の考え方だと信じていたからだ。
まさにアイデンティティだった。それがこの本の中には、同じようなことが書いてあった。
俺のこの三十年は何だったのか。この本をもっと若いうちに読んでおけば、俺はもっと早くにこの境地に辿り着いていたのかもしれない。
でも今更自分の考え方を変える気にもなれない。
俺はどうすればいいのだろうか?
100倍読んでいないと書けないくらい書く方が難しい 独りよがりでないことを誇ったほうがいい 道しるべしかないんだから
まずどんな哲学なのか説明するところから
しかし最近、人に勧められてある哲学書を読んだ。すると書いてあったことは自分がまさに社会に出て三十年の間に培ってきた己の哲学とほぼ同様のことが書いてあった。 浅田彰でも...