14日に発表された最新調査によれば、1年後のインフレ期待が5.9%に上昇した。9月調査時は5.4%だった。3年後は3.1%(9月は2.9%)、5年後は2.4%(同2.2%)にそれぞれ上昇した。米金融当局が長期目標としている2%を依然として上回っている。
NY連銀は家計のファイナンスや雇用市場に対する見方も調査しているが、こうした指標の幾つかは10月に悪化した。今後の所得の伸びについては楽観姿勢を強めていることも分かった。
インフレ期待上昇に最も影響したのはガソリン価格だった。ガソリンは10月に全米で値上がりした。食品と住居も1年後のインフレ見通しが上昇。消費者は家賃が向こう1年で9.8%上昇するとみている。
米国のインフレは若干鈍化している可能性があるものの、特にガソリン価格が上昇している中では消費者は実感が乏しいことが、この日の調査結果で示された。