2022-06-05

anond:20220605222031

「ふふ…あん甲斐性なしな癖に偉そうなお父さんだけどね、結婚式ちゃんとしてくれたの」

最初は凄く渋ってて、金の無駄だろ、なんて言って」

「今思うと本当にお金が苦しい時期だったからね」

「でもどうしてもって、頼んで、そうしたら凄く綺麗な結婚式場で、華々しくやってくれたの」

友達も呼んで、ほら、私貧乏だったから、こんな立派な式場とドレスで式をあげるなんて、びっくりしてたみたい」

「いい人と結婚したねって、お祝いしてもらって、幸せだったなあ」

「だからね、私、お父さんと喧嘩したりもう駄目だーってことがあっても、でもあん結婚式を挙げたんだから、って」

あんなにちゃんとした結婚式をして貰えたんだから、って」

「恨みやつらみって、振り返れば振り返るほど、どんどん強固になってくものじゃない?」

「それのちょうど逆で、どんどん、有難い気持ちが年経るごとに強くなっていくの」

「ね、だから結婚式ちゃんとしたほうがいいのよ。特に相手がそうしたがってるときは」

「そうじゃないと、結婚式ちゃんとしてくれなかった、ってつらみが、どんどん強くなっていってしまうからね」

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