2022-01-31

地雷原の亡者

仲良くない人に「それ、バッドコミュニケーションですよ」と指摘してくれる人間は少ない。そしてそのままバッドコミュニケーション連発していれば仲良くなることもできない。仲良くなるためにはコミュニケーションを取るしかないが、だれもその良し悪しを指摘しないので仲良くはなれない。その上、表面上は普通に接するので「今のコミュニケーション、どこか間違えてしまいましたか」とも聞きづらい。なぜならば「今のコミュニケーション、どこか間違えてしまいましたか」といちいち聞いてくる人間と、仲良くなろうと思う人間はそう多くはないからだ。結果としてバッドコミュニケーションを直せぬまま5年、10年と時は過ぎていく。

勇気を出して一歩踏み出せ」とは言うが、なぜ勇気が出せるかと言えば、目の前にあるのが地雷原でないと直感的、あるいは経験則的に知っているからだ。そういった裏付けがないのならばそれは勇気ではなく蛮勇である。向かい合っている相手を顧みないコミュニケーション、と言う意味でも「向こう見ず」な行為と言える。

勇気を出して一歩を踏み出し、5年、10年と地雷を踏み続けて手を、足を、命をも失っているような亡者が、それと気付かずに今日笑顔で周囲に話しかけるのだ。

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