2021-03-13

深夜2時のポルちゃんガイスト

熟睡していた深夜2時に部屋の電話が鳴り響いた。

一瞬様子を見たが、トゥルルルルルが止まらない。

こんな時間だ。親族に何かあったのだろうか。嫌な予感を抱きながら受話器を取った。

もしもしもしもし?」。応答がない。そのまま受話器を置く。不安気持ちのまま朝を迎えた。

驚いたのは今朝ことであるiPhone履歴に「自宅」が残っていた。

おいおい、ちょ、待てよ。恐る恐る出た電話は、自分の枕元のiPhoneからかけてたってこと? そんなことある

「あれ絶対ポルターガイストですよ」。近所の喫茶店で働く夢美さんに報告した。「音楽聴いて寝たけど誤作動で自宅にかけるなんてありますポルターガイストですよ」。

「そんな怖いものじゃないわ。そうねぇ、ポルちゃんガイストってことにしときましょ」。

「ポ、ボルちゃんガイスト……。なんだかかわいすぎません?」。

かわいいわよ、ポルちゃん。そんな報告してくる君もね」。

「君もね」の微笑みが忘れられず、今夜は2時まで眠れそうにない。

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