喋れない。食べられない。恐らく、家族のこともわからない。全介助。
ずっと元気な人だったのに。
鼻の経管栄養は、有無を言わずに(家族の確認もなく)つけられた。
大好きだった父が痩せこけていく姿を見るのは、私にとってとても辛かった。
父、70歳の出来事だった。
幸いにして、気遣ってくれる人は沢山いた。
でも、そんな人たちの、
「まだ若かったのに」「若いのに残念だね」の言葉は、私たち残された家族の心をえぐった。
父は、残念な人生だったのか。
悔やむべき最期なのか。
若くして亡くなった可哀想な人なのか。(年齢に関しては、若いとも言えるし、そうでもないとも言えると思うけど)
良かれと思ってだろうそんな言葉をかけられる度に、後悔で眠れない日々を過ごした。
苦しかった。
今も正直苦しい。
悪気がないのはわかっている。
その人たちを責めるつもりはない。
でも、せめてここを目にしてくれた人に、お願いしたい。
亡くなった人や病気で再起不能になった人に対して、家族に後悔をもたせるような言い方をしないで欲しい。
遺族は、大切な人の人生を残念だった、若くして逝かせてしまった、と後悔したくないんだ。
できれば…