この考えは共感できる。しかし、距離感を守れる人をどうやって探せば良いかわからない。
人付き合いを諦めたヒロシさんだが、「ソロキャンプ仲間」が多数いる。ソロなのに? と違和感を覚える人もいそうだが、彼なりの美学があった。
「僕はひとりで過ごしたい人間だけど、同じ趣味を持って、気が合って、距離感を守れる人は貴重です。価値観が近い人となら、うまくやれる。『あくまで別行動だけど、気が向いたら交流もする』くらいの付き合いができるソロキャンプ仲間は宝です」
続けて、ヒロシさんはこう語った。
「自分のことは自分でできる人同士なら、他人を背負わなくてよくて気楽です。もちろん、危険な状況になったら助けるけれど、『複数人でのソロキャンプ』なら、年長者だから仕切らなきゃとか、男だからしっかりしなきゃとか、一般社会で感じる重圧なしで付き合えるのがいいんです」