兄が中学生の頃、兄は萌え系美少女アニメにハマっていた。そういった類の、エッチな絵を好んでいたことも本人から聞いていた。当時の私は、それに惹かれる自分を否定するために、兄の趣味をしばしば揶揄した。同性愛の傾向故にホモフォビアに走ってしまう人もいると聞くが、ちょうどそのように。とはいえ、兄とは心底仲が悪かったわけではなく、仲が良いからこその悪態の一種の範囲内ではあった。私はグロ系にハマっていたので、お互いがお互いに「おまえよりマシだわw」と言い合っていた。今では私も萌え系美少女が好きだし、兄もグロ系をよく見て勧めてくれる。
しかし、別の人間がいる前で同じような態度をとることはまずかったなと、今では反省している。以前、ふとした会話の中で「兄ってそういうの隠さないよねw」と何気なく言ったら、「いやおまえがバラしたんだろw」と返された。怒ってる風でもなく、仲が良いからこその悪態の一種として。あ、私が悪いなと思った。それってアウティングだよなと。
その時も謝れなかったけど。また機会があれば今度こそ謝りたい。兄も全く気にしてないだろうし、ただの自己満足だけど。