2020-02-01

仮装大賞が好きではない

小学校の図工の時間だったか自分じゃないものになった自分の姿を描こう」みたいな課題があった。

みんな動物になった姿などを描いていたが、ぼくは何でもない人間の姿を描いた。

先生はずいぶん怒っていた。言われたことが守れないのか、と。

なら、あなたは肢体に欠損がある人間気持ちがわかるのか?

肢体に欠損があるなかで常に「普通」でありたいと願い続けている人間が、絶対的な力を誇る人間から人間じゃないものになれ』と言われたとき気持ちが、あなたにわかるのか?

そのことを訴えても理解を示そうとしなかった先生がまた、悲しくて腹立たしくてたまらなかった。

幼いころからずっと、また今でも、仮装大賞は好きではない。

肢体の欠損は大人になっても治らない。ぼくは今でも、「なんでもない普通の」人間でいたい。

真似事かエンタメかよくわからないが、何でもない普通人間以外のものになる可能性があるものは好きでない。

きょう仮装大賞を見かけて、小学校の図工の時間のことを思い出した。

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