2019-10-23

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ヤカラっぽい男がどこかの部屋に乗り込む。

「あの野朗、どこ行きやがった」みたいなことを言っている。

男はブツブツ呟きながらベランダの方へ向かった。

何を言っていたか正確には覚えていないが、たぶん“あの野朗”の名前だと思う。

そんな調子で男が不機嫌そうに、なぜかベランダにあったソファに座ろうとする。

その瞬間、いきなり部屋に誰かが現れた。

男の言葉に反応していたので、たぶん“あの野朗”だろう。

しかし、“あの野朗”が現れたと同時に、ヤカラっぽい男は突如いなくなってしまった。

更には、部屋とベランダを遮る窓に、いつの間にか等身大の紙が何枚も重ねて貼り付けられている。

紙には、デフォルメというのも憚られる落書きが描かれていた。

かろうじてヤカラっぽい男とソファの絵なのだろうと分かる。

“あの野朗”は、その紙を捲っていく。

どうやら漫画らしい。

絵の男は非現実的な動きをしながらソファに座ろうとしており、“あの野朗”はその様子を大げさに実況する。

意味が分からない。

自分の夢なのに、他人の夢を見ているんじゃないかってくらい理解不能世界観だった。

終始、自分傍観者だったし。

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