あいちトリエンナーレ2019の「表現の不自由展・その後」では、30年前に起きた富山県立近代美術館事件を表現の弾圧だとして批判的に表現する作品が少なくとも三点ある。
https://censorship.social/artists/
興味をもって調べてみると、富山の件では県議会議員からも問題視されたが、右翼団体による抗議活動を受けて図録の非公開と焼却を決定したとのこと。(会期終了後に問題視されたため展示は最後までできたらしい)
つまり、構図としては今回と同じく暴力的な脅迫によって職員や来館者の安全が保てないために苦渋の決断でやむなく公開中止したものと読みとれる。そして富山の事件に関連した「表現の不自由展・その後」出展作品による批判の矛先は、右翼団体ではなく富山県立近代美術館に向けられている。
であるならば、今回の事件の矛先は中止を決定した津田大介に向けるべきであり、津田大介よる表現弾圧事件としてこの先何十年も語り継いでいく責任が「表現の不自由展・その後」を企画した津田大介にはあるように思う。