「いつか報われるから、今は頑張ってくれ」
自分にそう語りかけたことが、今までの人生で何度あったのだろう。
そのいつかはいつまでも訪れることなく、報われもしないのに限界を超えて頑張り続けた俺達は特区の昔に限界が来ていた。
ツケだ。
ツケの催促だ。
無利子、無担保、無期限、自分相手のローンなんてかんたんに踏み倒せる。
気持ちの問題と言い張ってメンタルのハイパーインフレを起こして、精神的な国家財政破綻宣言をあげれば終わりだ。
そんな甘さで積み上げてきた精神的なツケ、それが育ちすぎた。
頑張れば報われることを信じている俺はもうだいぶ少数派になり、心の王国には諦めムードの浮浪者(不労者)が屯(たむろ)している。
希望、失ってみると分かるが、何だかんだ多少はこの手に収まっていたのだ。
その投資を見事に失敗した。
もう頑張れない。
ムチを打っても、人参をチラつけても、もう動く気になれない。
永遠に寝ていたい