仕事をやめよう。
そう思った瞬間、全てが楽になり始めた。
なんであんな奴に気を使っているんだ?
なんでこんなに謝っているんだ?
なんでこんなにビクビクしているんだ?
人の目が怖かったんだ。自分の不甲斐なさが嫌だったんだ。
だけど仕事を辞めると決めたらもうそんなこと関係ない。
上司や同僚に蔑まれてもいいじゃないか。やめるんだし。
幸い俺は若い。まだなんとかやり直すことのできる歳だ。
なぜあんなにビクビクして怯えて死のうかと思ってロープまで買ってきて
不安のあまりコーヒーを飲みすぎて気分を悪くしなきゃならんのだ。
どうせ一度しかない人生だ。
盗みや殺しや詐欺や鬼畜の所業以外だったらやってやる。
夜な夜なアンパンマンの「何のために生まれて何をして喜ぶ~」を思い出しては
涙を浮かべることほど虚しいことなどないのだ。
アテは考えてあるが衝動的に行動するのは危険だ。幾つかの段階に分けて進めることにする。
久しぶりに力が湧いてきた。
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