父親が公僕だったから、子ども時代の正月は寂しいものだった。
狭い官舎に住んでいたので、来客はほとんど無かった。
金品のやりとりは御法度で、それは家族にも及んでいたから、お年玉は近い親戚以外からは貰ったことが無かった。
会社員や兼業農家の華やかなお正月を見知った時は、羨ましすぎて衝撃さえ感じたが、父が公僕なら仕方ない、と我慢した。
「国民全体への奉仕者が、国民を差し置いて贅沢するのはいただけない」という父の矜持だったし、周囲と馴れ合いすぎては業務に障ったのだろう。
正月が来るたび思い出す。
高潔でしんどいけど愛すべき矜持。
Permalink | 記事への反応(2) | 16:32
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いつも日本を守ってくださってありがとうございます
公務員て、親(公務員本人)が子供にお年玉あげるのもアウトなのん?
うちの親国家公務員だけど普通にもらってたわ 笑