一年に一度程度、同じような夢を見る。
それはクラス写真だったり、修学旅行だったり、記念式典だったり
まぁ、みんなで集まって集合写真を撮る夢だ。
大体、その夢はみんなが集まるところから始まる。
どこにだっている仕切りたがりの奴が「写真を撮るからみんな集まって」なんて言ったりして
みんながぞろぞろ集まっていくわけだ。
そんな中、俺はタイミング悪くトイレにでも行ってたのか、夢の中でものろまなのか知らないが
みんなが集まって、カメラマンも準備して って所に遅れてやってくる。
それでも俺がもたついて遠くから眺めていると、写真撮影が始まる。
別にそんなことは良い。忘れ去られることも、独りぼっちになることも。
そうして突っ立っていると、あの仕切りたがり屋が俺に気づきやがって
俺のほうへ近づいて、「ごめん、忘れてたよ」だとか言いながら、お面のような笑顔で俺に謝りながら、
腕を引っ張ってその輪の中に俺を引きずり込んでいくんだ。
周りの奴らはこっちを見つめることもせずに、他の奴と雑談してる「ああ、そんなやつもいたな」
そうして、カメラマンが写真を撮ろうとした当たりで目が覚めるんだ。
この夢を見た日はどこにも行きたくなくなる。
昨日も一昨日もいつも会ってるやつにだって、友人にだって、家族にだって
一度、俺を見て、少し考えて思い出してから話をされる、そんな気がして