■先生が神様のように見えた

私はお腹の弱い子供でした。

ストレス性で、特におトイレに立てないテストなどは恐怖でしかなく、

いつも机の中に下痢止めストッパを入れていました。

テストって、不正ができないように、いつもの席と違う席に座らせられるんですよね。

私、うっかり、机の中にストッパを入れっぱなしにしちゃったんです。

テスト終了後。

運悪く、そこは元々ギャルの席。

「え、机の中に下痢止めとか入ってんだけど！」

「下痢だったのかよ！超うける〜」

「え、この席に座ってたの誰だよ」

と盛り上がるギャル集団。

この時点で、私の冷や汗は半端じゃなかった。これで私は下痢ピーの称号を得て今後の学校生活をおくるのだと。

そのとき、その場にいた先生が言ってくれたんです。

「先日、ここ、中学入試の会場になったから。その子が忘れてっちゃったんじゃないかな」

と。

「え、中学生お腹いたかったんだ超うける〜」

「かわいそー」

とギャル達は満足したようでした。

先生、あの時はありがとう。あの時、私には先生が神様みたいに見えました。

いつかお礼が言いたいけど、きっと先生は忘れちゃってるだろうなぁ。

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