目に染みるようなたくさんの光に囲まれながら告白されたのはいつだかの夏だった。
しばらく一人でいたかったのは、ひとりの人と深くつながることで起きる、気持ちのせわしさが面倒だったから。
だけど、あなたは言った。ありきたりな言葉でも、真剣な気持ちなのは伝わってきて
私の考えは実に不誠実で失礼だと反省した。
まずは片足を突っ込んでみようか。私たちの付き合いは始まった。
いま。あなたは泣く。
大声で。枕に顔を埋めながら。
私の好きな車でドライブして、さぞかし彼女は喜んでいただろう。
私たちのお気に入りの街で、彼女との買い物は楽しかっただろう。
次の日、私と過ごした時間は、セックスは、罪悪感がありながらしたのだろう。
そんなことに気づかず喘ぐ私に、あなたは安堵しただろう。
あなたに包まれて眠る私を見て、大切にしよう、とでも思っただろう。
いま。あなたは泣く。
呼吸もできないほど泣くあなたを、私は包む。
恨むべきものは私の想像力か。ちがう。なによりもあなたを責めきれないことである。
あなたの望む罵倒は、できない。できるのにしないんじゃない。できない。
そして、私はあなたを許せない。
私はひどい人間だ。