天才には二種類いる。
先天的な天才とは、能力が優れており、また、能力の成長率が著しい人間のことだ。もっとも純粋な意味の天才とはこのようなタイプの天才を指すだろう。
それは、凡人が獲得し得る唯一の天才だ。いわば後天的な才能の最たるものだ。
つまりそれとは、あらゆるものをトレーニングにしてしまうということだ。
あらゆるものをトレーニングにする、ということは、ありとあらゆる物事、そして全ての時間において、自らをトレーニングの場に置くことができる才能だ。
これは後天的に獲得できるものだ。このような才能を獲得するには、意識を変えるだけで事足りる。
この件に関しては無敗で五階級を制覇を果たしたボクサー、フロイド・メイウェザーJrが興味深い発言をしている。
『俺はハードに練習してるぜ。俺は寝ている間も練習している。お前らが寝ている時も俺は練習している。お前らが練習している時も、当然俺は練習している』
では、このような後天的な天才を手に入れるには、どうすればよいのだろうか?
言い換えるならば無理をしないということだ。
自然状態から自分を動かそうものなら、無理が生じ、その分ロスが生じるのである。
つまり、この後天的な天才――『常に自らをトレーニングに状態に置く』才能とは、自らを自然な状態においておくということなのだ。
そして、貴方が貴方たる最上の状態、つまり貴方の自然状態を見つけることこそが、この後天的な才能の最たるものを見つける手段に成り得るのである。
そしてもし貴方がもっとも貴方らしい状態、自然状態を手にしたならば、貴方はその時後天的に手に入れ得る才能のなかで最上のもの……最高の意味での努力の才能を手に入れるだろう。
さあ、早く枕に顔を突っ込んで手足をバタバタさせる作業に戻るんだ。
俺はいつだってトレーニングしてるよ 貴方は違うのか?
まず辞書引こうぜ そういうちょっとした努力も大事よ
すたーと