Hunter X Hunter、幻影旅団の過去編が急に始まって、自分の中で盛り上がっている。
旅団の団長は、まっすぐで賢い子どもだが、演じる能力に秀でていた。おそらく、ビデオテープの吹き替えで目覚めた「演じる」能力が、その後の人生を決定付けている。
盗賊という役割を演じる。色々な人格を演じて人に接し、能力を奪う。盗賊のリーダーという役割を演じて、残虐の限りを尽くす。
そうして欲しいものを手に入れていった結果、団長は目的を見失う。本来、自分が欲しかったものは何であったか、本当の自分とはどういう存在であったか。演じることが日常化して、役が人格を上回った状態。
過去編が描かれるということは、旅団の壊滅が近い。団長もおそらく死ぬ。その散り際に、どのような自分を演じるのか、または本当の自分を取り戻すのか。その演技のために、最高の舞台が用意されるはずだ。