15年来の旧友と長電話した。
お互い、方や仕事、方や結婚出産などで忙しく、連絡を取れずじまいだったが、
どういう訳か、携帯の連絡先が復活し、相手から軽い感じでコンタクトがあった。
そいつと話すと、今、仕事場で「ちょっと頑固で扱い辛い所もあるが、明るく前向きな先輩」を演じている自分が、
本来は他人を信じず、人の集団はもっと信じられず、自己評価も低く、他社への尊敬もなく、
敵意と寂しさに溢れた、夜の氷河のような世界を見ていた、薄闇の住人であることを思い出す。
「安心できる人といないと辛いよ」と奴は言う。
そうなのかもしれない。
同じ、薄闇を心に抱えてる人じゃないと、自分は安心できないのかもしれない。
でも、相対する人に取って、自分の心の中の闇など関係ない話だし、
人とともに何かを成し遂げようとしたり、誰かに尽くしたいと思ったとき、
そんなことは言っていられない。
また連絡をくれ。
しかし、自分の薄闇を覗き込こんで、そのなかで生きたくはない。