ひとことで言うと、生涯現役を望んでいる人間ってじつはいないんじゃないかということ。
天皇陛下が生前退位されることについて、若い世代も高齢者も批判的な態度を取るものは少数派だ。
にも関わらず、報道一つで国民全体が歓迎ムードになるということは、その裏にそうなってほしいという期待があるからに他ならない。
超高齢の経営者がその座にしがみついて企業が衰退していくことを。
生活の不安のために、定年を迎えて尚働き続けなくてはいけない世の中の不安定さを。
だからこそ、日本人の頂点であり象徴である天皇陛下が生前退位されることに誰もが期待の目を向けているに違いない。
それで思ったのは、本来年金は支給年齢を繰り上げるのではなくて、最終支給年齢を設定するのが良いのではないかということだ。
平均寿命が伸びたのだったら、年金の支払いに参加した時代の平均寿命まで支給されるようにすれば公平と言えるのではないか。
高齢者はその間までに残りの余生のあり方を考えればよいし、いたずらに定年を繰り上げて疲弊していくこともない。