2016-01-20

ジャニーズ帝国の終わり

楽園の終わり、と思ってからすぐに頭の中でその言葉に大きくバツをつけた。

楽園ではない、帝国だ。

帝国の終わりが近づいている。

でも私はまだ帝国のお膝元、大きな城下町の端で暮らしいるから、帝国から離れることはできないししないと思う。帝国の終わりを象徴する出来事、という台詞は、現在帝国劇場で行われている「ジャニーズワールド」という舞台の中で出てくる。ヒンデンブルグ号の爆破事故のシーンで出てくるその台詞を、今回の出来事に結びつけたファンはきっと多い。

きっと今までも安寧などなかった。いつも何かに不満をもって、それでも与えられているもの享受してきた。帝国絶対だったし、城の中にいる人々に罪はないと思っていた。このどうしようもない帝国不祥事を、別の国の人々が声高に糾弾しているのを不思議に思う。だってあなたたちはこの国の住民じゃないじゃない。王が横暴なのも、女王が横暴なのも今に始まったことではない。彼らがどれだけ横暴でも、与えられるものは甘く美味しかった。税が多くても重くても、納税に見合った楽しさや過ごしやすさがあった。それで、それだけでよかった。納税をしなければ彼らに会えない。不買運動をしたところで、困るのは城で暮らす彼らだ。彼らに会えないのであれば、城下町に暮らす意味もない。これが愚かな搾取であるというならば、私はもうそれでいい。

糾弾するその声で、振り上げた手で、あの帝国はなにか変わるだろうか。変わったら、わたしの憎しみはきっとその声や手に向かう。小さな箱庭の中にいるその安寧が好きなのだ。王の座る玉座が、たくさんの白骨の上に成り立っていたとしても、城下町住民には何も関係のないことだから

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