高校生の頃、バイト先の先輩宅に一泊させてもらうことになったので
近所のケーキ屋で、少しお高い上品な箱入りのマドレーヌを買って持って行った。
玄関で出迎えてくれた先輩の母親に挨拶してそれを差し出そうとしたが
「こんにちは、◯◯と言います。本日はお世話になります。こちらつまらないものですが、」
と言ったところで
「つまらないならいらないわ!」と遮られ、睨まれたのがショッキングすぎて未だに忘れられない。
その後の滞在では、
フットカバー(パンプスソックス)を履いていることをねちっこく「お嬢様だ」と言われ怯え、
サザンの下品な歌詞の曲ばかりを大音量で流しながら歌う先輩一家に困惑し、
夕食に黄色くなったごはんと、汚れた消しゴムのような卵焼きと、パックのままのスーパーの半額惣菜を出され驚き、
渡せずに紙袋のまま自分の鞄の側に置いておいたマドレーヌの箱が知らないうちに空になっていたことに呆れ、
先輩とはその後疎遠になった。
小中高それぞれで同級生の家に遊びに行ったが、今まで伺った家とは何もかもが違っていた。
あれが住む世界が違うってやつなんだろうな。
世の中にはそんな人種もいるんだと知れたことで良い経験になってんじゃん。
これの逆パターン経験した たぶん「泊まる癖に土産の一つも持ってこないのかよ」とか思われてたんだろうな
もっといろんな人の家に遊びに行きたい