2013-04-19

猫とか

僕はすごく田舎に住んでいる。

周辺には畑しかない。

妹がいて、大阪に住んでたんだけど、生活無茶苦茶で、連絡もつかず家賃も滞納して、端的に言うと馬鹿なので最後はキレた親父に連れ戻された。

それが2年ちょっと前なんだけど、僕はその頃結婚して、一年後に子供が生まれた。

出産を機に、跡を継がなければいけない田舎の家に戻って、無駄に広い家で曾祖母と祖父と父と妹の7人での生活が始まった。

妹は子供をかわいがって、子供も妹にはなついていた。

その妹が、昨年12月に失踪。

曰く、浜崎あゆみライブを見に行ってくるとのこと。

連絡もつかない。

正直、それはどうでもいい。人生を好きに生きればいい。迷惑を掛けなければ。

ただ、猫をおいて行きやがった。

大阪で買ったという長毛種の茶色い猫。3歳。

人になつかず、みんな触ると引っかかれる。

俺は爪を一枚噛みやぶられた。

いろいろあって、室内飼育から、外で飼うことにした。ベニヤで簡単な小屋を造ってやって。

飼い主が消えて、猫も消えるならしょうがいかと。

しかし、この猫は今も内にいる。

広い庭で寝そべったり、周囲の畑や山を散策したり、室内より楽しそうだ。

で、子供が歩くようになったので、庭に出すことにした。

見るもの全てが新鮮なのだろう、テンションの高い子供

庭石を叩いたり、砂利を口に入れようとしたり。

で、目の前の猫に気づく。

ロマンチックで穢らわしい毛玉。

当然のように近づいていく子供

猫の頭をワシワシと撫でる。

ああ、引っ掻かれるなと思ったが、引っかかれない。

子供は腹を撫でたり、叩いたりしているが、猫は無視

しっぽをギュッと握られて、ようやくのっそりと動き出した。

少し離れて、見せつけるようにシッポを振って見せる。

子供が近づくと、また少し離れてシッポを振って見せる。

そんな感じで、少なくとも険悪ではない関係が猫と子供の間には築かれている。

子供以外の家族だと、触るとやはり威嚇される。

この猫は、いつか子供動物の怖さを教えてくれるかな。

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