■忘れていたけれど

今、たぶん、恋をしている。

相手はかーなーり年下の学生。

自分は主婦。

といっても、相手のことなんか殆ど知らないんだよ。

子供を通わせている習い事で、挨拶する程度の話しかしない。

彼の子供あしらいなんかを見ていて、体格がいいこともあって

なんとなく大人だと錯覚してしまうのね。

そんな気分で、なんか勝手に妄想上で彼に口説かれている。

肉体関係のほうには妄想は行かないな。

たぶんそっちは欲してないんだ、わたしが。

勝手に捏造した「彼」にのぼせるだけの、お手軽な恋。

一生、その言葉がこの口から発せられることはないだろう。

好きなのは、彼本人ではなく、彼のイメージをまとわせた妄想なんだ。

もうすっかり忘れていたんだけど

前夫との結婚記念日だったな、今日は。

何の因果か、別の友達が同じ日取りで結婚しやがって、忘れさせてもらえないらしい。

あの結婚では、失ったものが得たものよりはるかに多かった。

今の夫と子供との暮らしは、それを補っても尚余りある、淀みなく流れる暮らし。

不満があるわけじゃない。

ただただ、胸の中に燻る、この奇妙な感情を、もうしばらく胸の中で転がしていたいだけ。

Permalink | 記事への反応(1) | 02:13

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