2008-09-01

大好きな「お姉ちゃん」へ

ふと昔やっていたネトゲのことを思い出したのでこれを書きます。

それは今となって「最悪のネトゲって何?」と聞かれたらまず上位2つに食い込むであろうゲームβテストだった頃のお話

その世界は今よりもとても「狭かった」。だけどのんびりで優しくて居心地の良い所だった。

ボス狩りも攻城戦もなく、目玉が飛び出るほどの経験値を溜める必要もなく、激レアアイテム猫耳とかウサミミとかその辺しかなかった。

そんな世界に私はヒーラーとして降り立った。別に剣士もいたのだけどその辺はさておき。

私は都会の片隅の建物の中でそこに集まった人たちと雑談転職お祝い係をやっていた。

ある日、そこに一人のアーチャーがやってきた。初めて見る顔だったけどやって来るなりこんな事を言った。

「俺たちと一緒にこの世界で有名にならないか?」

…アホだった。

だけどそんなアホが大好きだった私はそのアーチャーにホイホイついて行った。

やって来たは今いた建物の外徒歩3秒。修行用のわら人形が立ち並ぶ広場に私を勧誘したアーチャー盗賊魔法使いがいた。

「俺たちはこの世界で有名になるための集まりを作ろうとしている」

アーチャーは言った。盗賊魔法使いはその賛同者らしい。

…3人で?

まだ立ち上げたばかりだからね。君も入らないか?

えーと、んーーと…入るっ

そんなわけでアホが四人そろい、世界の片隅で世界で一番有名になるための集まりができた。

集まりの名称はあるがここでは伏せておく。

…念のために言っておくが涼宮某がまだ発表される前の話である。

それから翌日だか数日だか覚えてないけど都会の片隅の修練場にやってきた私。

そこには見知らぬ人がいた。皮の帽子をかぶった金髪ショートの女剣士。

はじめましてー、と挨拶しいつものようにどうなれば有名になれるか…というのはそっちのけで雑談をしていた。

この時はまだ、普通の剣士だと思っていた。

それから修行もそこそこに毎日のように都会の片隅の修練場に赴いた。そこには愛すべきアホ…もとい仲間達がいたから。

殆どは雑談かお馬鹿な騒動を巻き起こし、たまーに外で遠足にいったりはたまた真面目に戦いに行ったりしていた。

毎日が楽しかった。本当に楽しかった。

それから数ヶ月。たゆまない勧誘活動の末メンバーは10人ちょっととなっていた。

メンバーが増えて時が過ぎれば各々に役割のようなものができてくる。

アーチャーリーダーというか先生

盗賊魔法使い普通の生徒

私はなぜかボケに対しての突っ込み

他にもボケ役におもちゃ学級委員長に色々いた。

その中で先ほどの皮の帽子をかぶった金髪ショートの女剣士。彼女はガキ大将的なポジションになっていた。

おもちゃボケ役はおろか学級委員長先生までも手玉に取り、私の突っ込み軽くいなし好き勝手にする様はまさに影の番長だった。

更に愉快な集団になった我々は都会はおろか地方都市ダンジョンまでも駆け回り、一部で悪名を轟かしたとか轟かさなかったとか。

まぁ、そんな愉快で最高に楽しい時間を過ごしていました。

そんなのが数ヶ月続いたある日、先日ヒーラーとは別の剣士の方で付き合っていた人とゲーム結婚なんて酔狂なことをした私はあることで非常に悩んでいた。

正直、生まれて初めて考えることでどうにもならなかった私はふと影の番長のことを思い出し相談してもいいか、とお伺いを立てた。

相談を快諾してくれた彼女は戦いもそこそこに私の元にやってきた。そして数時間も私の悩み事を聞いてくれてアドバイスをくれた。

それからも何度も悩み事があっては相談になってくれるようになった。

それが境に影の番長の見方が変わった。なんというか、姉のような人と思うようになった。

いつもはちゃめちゃで意地悪だけどみんなを引っ張っていき、時には優しく包み込んでくれる人。例えるなら太陽のような人。

リアルでは私が兄弟で一番上なのだけどその人はまさに私の「お姉ちゃん」のような存在になっていった。

また例によって数ヶ月が経ち、私と「お姉ちゃん」と愛すべきメンバー達は相変わらずバカをやっていたのだけどその中に異分子がやってきた。

お姉ちゃん」に別の人格が現れた。

別の人格と書くとあれだけど、有り体に言うと「別の中の人」が現れたのだ。

自称官能小説家の「別の中の人」は正直あんまり良い第一印象じゃなかった。なんていうのだろう、ねちっこくて冷たい存在だった。

戯れなのか何なのか分からないけどそれからたまに「別の中の人」は現れた。たまにセクハラまがいのこともするようになってきた。

そういうノリは好きじゃなかったし、何より「お姉ちゃん」と一緒にいられる時間が減ってしまう。

「別の中の人」には出てきて欲しくなかった。

ある日私はとんでもない大チョンボをしでかした。意図してやったことではないけど「お姉ちゃん」を傷つけてしまったのだ。

それに当時気がつかなかった私は「別の中の人」に呼び出しを喰らった。

何のことかよくわからなかった私は言われるがままに都会の片隅の建物に向かった。

そこにいたのは「お姉ちゃん」の姿をした「別の中の人」。「お姉ちゃん」を傷つけたことを突きつけられ激しい罵倒を喰らった。そして最後に一言

「おまえとはもう会わせない、お別れだ!」

といって消えた。

…何だかよくわからなかった。傷つけた事実ではない。それは深く反省し本人に弁明をしたかった。

だけど、なんで「別の中の人」が「もう会わせない」とか言い出すの?

理解できない

え、なんで?

疑問はすぐに激しい怒りへと変わった。

2. http://anond.hatelabo.jp/20080901095116

記事への反応 -
  • 収束させることのほうがパワー要りそうな話ktkr

  • http://anond.hatelabo.jp/20080901083917 の続き その時の怒りはいつものほにゃりふにゃりしている私からは想像もつかなかったものらしい。 ひとしきり怒りをぶつけると心配する友人もほったら...

  • 1. http://anond.hatelabo.jp/20080901083917 2. http://anond.hatelabo.jp/20080901095116 とんでもなく長い前置きでしたが私が伝えたいことはこれからです。 「お姉ちゃん」への手紙、と言うべき物でしょうか...

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