はてなキーワード: 王公とは
昔読んだ美味しんぼに、駆けずり回って手間隙をかけたものだから漢字でご馳走と書くとあった。でも飯と味噌汁と目刺しがごちそうってのはあんまりだ。
鯛の尾頭付きやローストビーフがごちそうとされていたということは、動物性たんぱく質を丸ごと塊ごと提供することが世界的に見てごちそうだったのだろうか。手に入りにくいものをホスティングすることがごちそうだったのだろうか。でも今はスーパーで十分まかなえる。
ハレとケがくっきりとしていたころは、日ごろ食べられないものがごちそうだった。でも今はファミレスでスーパーでコンビニで手軽に楽しめる時代だ。毎日が王公貴族の生活だ。でも「ごちそうばっかり食べている」とはみな思ってはいないだろう。便利さとともに私たちは旧来のごちそう感覚を失ったのだ。誰が見てもごちそうと思えるものはもうないのだ。