2024-10-18

吾輩はフリーライダーである名前はまだない。

どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめめした所でニートをしていた事だけは記憶している。

吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあろうことか、その人間は「働け」などと言って吾輩を追い立てようとした。

なんという無礼な話か。吾輩はフリーライダーなのだ他人労働の成果にただ乗りすることこそ、吾輩の生き方なのである

しかし、そんなことを他者理解させるのは難しい。彼らは「義務」だの「責任」だのと、面倒くさいことばかり言う。

吾輩は静かにその場を離れ、もっと快適な居場所を探すことにした。

世の中には、きっと吾輩のような賢明フリーライダーを受け入れてくれる場所があるはずだ。そう信じて吾輩は歩き出した。

名前はまだないが、それもまた誰かが付けてくれるのを待っているのだ。

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