母が死んで四十九日の法要が終わり、遺品の整理も最終局面を迎えていた
いろいろ出てきたのだが、困ったのは包みからも出していない、未使用の着物(もちろん和服)の数々
親戚に女性は少なく、着物を着るような習慣のある人間もいない
そこで父は言い出した
「今大変だろうから能登(半島)に送ろう」
何を言い出したのかと思った
「着るものがなくて大変だろうから、着るものを送って何が悪い」
「着る人間がいなかったら、向こうで換金してもらって支援に充ててくれればいいだろう」
返す言葉もなかった。何を言っているのだろう
向こうの人間の都合は一切考えない父の思考に愕然とした
こんな父と一緒にいた母の苦労を今更ながらに理解した
Permalink | 記事への反応(2) | 15:08
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血筋やなあ
マジレスすると伴侶を失うなど人生の大きな悲しみを経験した人が、その直後に意味不明なこととか馬鹿なことを言ってしまうのは決して珍しいことではない。