あるところに独裁国家があった
その国では誰も嘘をつけなかった
裁判官は「嘘をつけない」仕組みに深く関わっていた
独裁者は裁判官と運動家をなんとか捕えることができていたが、裁判官は市民と運動家寄りである上に「嘘をつけない」仕組みに関する秘密を握っているために、独裁者は二人を処刑まではできないでいた
ある時独裁者は運動家に「高額な報酬の代わりに市民や裁判官を裏切って重要な秘密を教える」ように公開で交渉する
独裁者がこの三つのやり取りをしばらく続けると、やがてその金額に熱狂した運動家と裁判官は「もっと上げろ」「物価が上がるくらい上げろ」と言ってしまう
物価上昇に喘いでいた市民たちは裁判官と運動家の処刑を望むよう声を上げはじめる
自分たちの処刑を望む市民たちを見た運動家と裁判官は独裁者に秘密を教えてしまう
ついに独裁者は運動家と裁判官を処刑し、市民を弾圧し、「嘘をつけない」仕組みの裏をかくことに成功する
ここでクソ臭いよだれを枕に垂らして目が覚めた