頻度は月一程度と少ない。
いっときのことを考えれば
風俗通いはましになった。
そのころ、通う女は大抵一緒にいて楽なタイプだった。
具体的には喋らなくても間が持つタイプ。
見た目云々より結局はそういう感じに落ち着く。
ただ、一緒にいてどこか落ち着かない。
だから頻度が月一程度でも性欲を出し尽くしたあとに訪れるその時間は少し疲れる。
でもそれでいいのだと思う。
風俗嬢が客に対して無償の好意の感情なんて抱くことはないという現実を見つめることが、
本当に手を伸ばせば触れることが出来るほどの距離感で感じとることが出来るからだ。
あの頃がどうかしていたのだ。
どうかしていたのだ。
考えるうちに淀屋橋駅に到着した。
まだ一駅あるが歩くことにして降りた。
小雨が落ちているはずだ。