家が帰ると母が誰かと電話していた。
よく見ると新しいタブレットを持っている、どうやら電話の相手はサポートセンターのようだ。
要はサポートセンターと電話しながら初期設定を行っている、という所だと推測できる。
母は新しいものが苦手な上正直理解力が低い。同じことを3回ほど言ってようやく聞き取り、しかも誤解誤読をするのでもう2回ぐらい言わないと理解できない。また新しいものを手にするだけで思考が止まる。
先程から「何もやってないはずなのに……おかしいな」「ここをタッチと書いてあるのですが触るということでしょうか?」と漏れてくる声は、なんとなく嫌な予感しかしない。
大晦日にまで縁もゆかりもない機械音痴なおばちゃんのサポートに付き合ってる人がいると思うと切ない気持ちになってくる。どうか次のお休みはゆっくりしてもらいたい。