2019-12-20

平日夜の冬の新宿が好き

20代の半ばの良い時期に新宿で働いてたことがあるからかもしれない。なんというかあの年の瀬も近づいてきた雑踏が落ち着くのだ。歌舞伎町や三丁目よりは、西口から東口のあたりがより良い。

あの街ではみんな他人で、無関心で、誰かと笑いあっている人も居れば、一人疲れて帰路に着く人もいる。色んな日常が混じり合って、でも黒く塗りつぶされてしまう程ではない灰色がとても落ち着く。

欲望に近いのも良い。すぐそこに歌舞伎町風俗ホテル街があり、新宿日常欲望と隣合わせだ。女友達と飲んでいたら流れでホテルに居た、みたいなことがあの街では毎日たくさん起きてるし、水商売女性仕事に向かう姿はなんとも言えぬ美がある。

人混みから少し離れてみるのもいい。すぐそこにある沢山の人の営みを感じながら静かに飲むのも乙なものだ。

最もあの街の優れている点は、雑踏の中の孤独が街に同化されないことだ。あの街では孤独は誰のものにもならず、ただ自分孤独のまま存在する。ただそこにある。それが認識できる。

  • コマ劇前の広場があったときはよく座って眺めてたなぁ、飽きたらゲーセンにいってまた座ってた

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