窓の外に猫がいた。
窓の前にブロックがあって、そこに座っている。
あんまり好みじゃなかったので放っておいたら、いつの間にか帰っていた。
すると次の日も来た。毎日来るようになった。
エサをあげたわけもないし、特に構ったわけでもないのに。
夕方に来て、私たちがご飯を食べたりテレビを見たりするのをじっと見て、8時半ぐらいになったら帰っていく。
この猫、とにかくこちらをずーっと見ている。
全くよそ見をせず、まんじりともしない。大雨の日も、雪の日も来る。
どこかでたらふくエサを食べているようで、エサが欲しいわけでもないらしい。
ブロックは監視のベストポジションのようだけど、そこからは部屋全体が見えないらしい。
猫から誰も見えなくなると、窓の桟に前足をかけて必死に中の様子を見ようとすることが度々あって面白かった。
突然、猫が来なくなった。
前の日の夜中に大雨が降ったから死んでしまったかもしれないし、ケンカで負けて縄張りを追い出されたのかもしれない。
ただ単に監視が終わっただけなのかもしれない。
監視する猫 (U) クリーチャー ― 猫 T:対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、カードを1枚、無作為に選んで公開する。 1/1