配送がたまっていたのか、荷物が山積みになった台車を大の大人5人で囲うようにして運び出そうとしてる。
リーダー風の一人が台車を手で押し、残りの人間が周りを支えるような形だ。
緩やかな坂道を荷物が倒れ込まないように手で支えながらゆっくりと進んでいくが、道路につながる段差で台車が前のめりになって荷物はあえなく崩壊した。
支えていた人間たちは申し訳なさそうに荷物を拾い集めて再び台車に積み込み始めた。
台車に山積みの荷物を積んで坂道を下る時の正解は、坂の下側に人間が回り込んで台車ごと後ろ向きになることだ。
それなのに、たかがそれだけのことに気づける人間がその現場に一人もいなかったことで、5人分の人件費が無駄に垂れ流されてしまっているのだ。
後方に監視する人が必要だぞ あと重量的に難しいかもよ? おーん? 坂の下側に人間が回り込んで台車ごと後ろ向きになることだ。 上手くすれば一人でも安全に荷物を運び出すこと...