2019-02-18

anond:20190216081339

兎に角」「兎も角」は当て字

「と」は、「ともすれば」や「とんでもない(とでもない)」と同じ副詞の「と」、

「かく」は、「斯くなる上は…」や「斯く言う私も…」と同じ「斯く」で、

どちらも何かを指し示す言葉である

もともとは「とやれ、かくやれ」「とする、かくする」といった言い回しで使われており、

「とやれ、かくやれ」は「ああしろ、こうしろ」、

「とする、かくする」は「ああする、こうする」と訳されることが多い。

「とにかく」は「とに、かくに」の略、「ともかく」は「とも、かくも」の略である

基本的には同義であるのだが、あえて差異を強調するなら、

「〜〜に」は事柄が成り立つ状況を示し、「〜〜も」は同様の事柄があることを示すということだ。

まり、「とにかくAだ」における「と」と「かく」はAを行う状況を示し、

「ともかくAだ」における「と」と「かく」はAと並列の事柄を示している、と考えられる。

たとえば「とにかくラーメンだ」なら「雨の日でも、風の日でも、どんな日でも、とにかくラーメンを食べる」であり、

「ともかくラーメンだ」なら「うどんも、そばも食べたいが、ともかく今日ラーメンにしよう」である

「それはともかく」の用法後者であろうから

「ともかく」が選ばれて「とにかく」はあまり使われないのだろう。

(実は「それはとにかく」という用法も無いではないが)

記事への反応 -
  • 「それは兎も角」って言うけど「それは兎に角」って言わないよな 同じ意味じゃないのか

    • 「兎に角」「兎も角」は当て字。 「と」は、「ともすれば」や「とんでもない(とでもない)」と同じ副詞の「と」、 「かく」は、「斯くなる上は…」や「斯く言う私も…」と同じ「...

    • 同じ意味じゃないのか … 違うw

    • 「と」「かく」は代名詞のようなもんで、「とせん、かくせん(あれをしよう、これをしよう)」「とせよ、かくせよ(あれをしろ、これをしろ)」みたいな表現が古文には出てくる。 ...

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