「隣の芝が青く見える」状態だと、他人に悩みを打ち明けても、「わかる」と言われた時点で「ああん?」ってなってしまう。
本当に相手が同じ悩みを抱えていたとしても、「ああん?」ってなる。
神絵師に「絵が上手くならない」って言ったら「分かる」って返されるような状況。
「図形の角度は同じかもしれないけど、面積が全然違うじゃねーか」となってしまう。「隣の図形の面積がでかく見える」状態なので、面積のでかいヤツは敵なのだ。
コンペイトウのトゲ部分くらいのスペックしかない人間の悩みに、コンペイトウ全体を占めるようなスペックの人間が「わかる」って言っても「あー分かってくれる人もいるんだなー。人間ってのはみんな同じ悩みを抱えてるもんなんだなー。僕も頑張らなきゃなー」って風には絶対思えない。「テメー、それだけの体積と表面積あれば幸福の絶対量も多いやんか!甘えるな!」っ思っちゃう。他人の悩みの絶対量なんかお構いなしだ。
だから他人、特に顔見知りなんかには自分のコアな部分の悩みは絶対に打ち明けられない。こんなしょうもない感情のせいで相手に対して悪感情をいだきたくないもの。