仕事が終わり、スーパーで刺身とカキフライを買って帰る。
朝の冷蔵庫には、整形肉のサイコロステーキがあったことだけ確認している。
スーパーで手に入る食材の中で、最も醜悪なゴミだ。
そんなものを食べる気はない。
家に帰ると子供と嫁が夕食の最中だ。
テーブルの上にサイコロステーキとアジの干物、ほうれんそうのおひたし。
おれは刺身と冷蔵庫にあった、朝俺が作ったポークソテーの残りで、
食事を済ます。
嫁が切れる。
「私のごはんが食べられないっていうの!!!」
「なんで刺身買ってくるの!!!」
「アジも食べないの!!!」
めんどくさい。がとりあえずなだめる。
「アジは明日の朝食べる」
「サイコロステーキしかないと思ったから、刺身を買ってきた。」
「俺は古いものと賞味期限が短いものから食べてるだけだ。」
なんとか納得したようだ。
アジは冷蔵庫に行き、サイコロステーキは嫁が無言で捨てた。
みんなもっと結婚すればいいのに。
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