貴方の手 見た目より細くなくて案外ゴツゴツしていて ああ やっぱりオトコノコなんだなあって 手を繋ぐたびに思うの
妄想よ妄想 本当は知らないけれど 夢の中と妄想じゃ数え切れないくらい手を繋いだわ私たち 貴方の手に包まれる度冷たくなった手が じんわり暖かくなって ああもう幸せ、だなんて 妄想よ妄想 本当は知らないわ
現実では手なんて繋ぎたくないの 貴方に触れると貴方泡のように消えてしまうから だからねえもうずっと妄想の中で触れさせて
貴方とのキス 予想通り下手っぴで初めてのキスは 歯と歯がぶつかったね なんだかそれが可笑しくって私たちらしいね、なんて言いながら笑いあった 今でもキスの前に私を見つめて真剣な顔をする貴方が大好きで このままでいたいなあ なんて思うの
妄想よ妄想 本当は何も知らないけれど夢の中と妄想じゃ数え切れないくらいキスをしたの私たち 貴方の真剣な視線に射抜かれて動けなくなってしまう私を見て貴方は少し微笑んでからキスするの 少し小さい私の身長に合わせて 下から覗き込むようにするキスが大好きで ああもう 私は貴方のトリコ だなんて妄想よ妄想 本当は何も知らないの
現実では貴方とキスなんてしたくないわ 貴方に触れると貴方泡のように消えてしまうから だからねえもうずっと 夢の中で触れさせて
妄想よ妄想 本当は何もかも知らないの けれど夢の中と妄想じゃ仲良くお付き合いしてるの私たち 次の記念日はどこに行こうか なんて二人じゃれあいながら話してる 妄想よ妄想 本当に何も知らないの
だけどやっぱり現実では貴方とお付き合いもしたくないの 貴方に触れると貴方泡のように消えてしまうから だからねえもうずっとずっとこのままでいさせて 夢と妄想の中でずっと二人永遠に