2015-03-12

自殺とは心の安定を求める行為ではないか

自殺を志願するまで至ってしまった人の心はとても不安定だ。

不安定になれば当然、安定を取り戻したいともがく。

彼らは心に巣食った不安定さは、自分と不可分であると信じ切っている。

そこで最も確実に安定さを取り戻す行為、死を望むこと、

すなわち自殺を考え始める。

ところが、生命活動本質的不安定だ。

実際、安定した物質生命であることはない。

まり生命における究極の安定とは死だ。

極端な考え方をすれば、生きようとすること自体不安定だ。

本質的不安定な人生からこそ、人間は安定の価値を高く置く。

だが、安定を極端に求め過ぎれば、私達は生きること自体に倦み始める。

たとえ安定した職を得、安定した人間関係を構築できたとしても、

今度はほんの少しの生活の歪みでさえ耐え難い苦痛となって立ち現れてくるだろう。

から、ある程度の不安定さを受け入れる。すべてをコントロールしようとしないこと。

心を病んだ人々には十分な休息や向精神薬の服用も大事なことかもしれないが、

これから先を生きるためには、まずそこから始めなければならないだろう。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん