■名馬が死んだ
治る見込みもないから、人間は延命治療で命を引き伸ばす。
治る見込みがないから、動物は安楽死によって命を終える。
人間と動物なんて、倫理的にも扱いが違うし医療行為についても歴然の差があるとは思うんだけど。
可能な限り安らかであってほしいと願う矛盾した思いが、人間には緩和ケアを、動物には安楽死を答えとして用意していることが凄まじいなって感じてしまう。
本当のことなんてそうそう分かりっこないんだけど。
狂気と傲慢に揺さぶられながらも命に向き合うたくさんの人々に、敬意の念を抱かずにはいられなくなった。
生命って、手に余るものなんだと思う。
なかなか捉え切れなくて、上手に付き合うことが難しくて、どうしようもなく隔たっている領域の出来事なんだと思う。
その凄みを、改めて思い知ったような気がしたような気がする。
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