たいていの兄弟の例に漏れず、長男の僕は叱られてばかりで、弟には両親は甘かった。
それはまあいいんだけど、両親は僕にこう言ったんだよ。
「お前は人に「好き」と言われることは才能は無いから、代わりに「ありがとう」と言われるようになりなさい。」
「大きな声を出すことですっきりする人もいるんだから、叱られてばかりのお前にも、価値があるんだよ」
今になって考えなおすと、小学生に仏の教えを説くくらい無茶な話だと思う。
さりとて、その時はとくに嫌な気持ちは起きなかったので、それでグレたりはせず、むしろ従順にその教えを実行してきた。
おかげで、学校の成績はずっとよかった。
弟とも仲はいい。
このあいだ30歳になった。
時々、僕は人に愛されることがない人間なんじゃないかって思うことがある。
ありがとう、と言ってくれるけど、便利な奴としか思われていないんじゃないかと。
そのたびに、「好かれるのは僕の役目じゃない」と時分に言い聞かして回復する。
新しい年、今年も、たくさん「ありがとう」を言われるために、頑張る。
「ありがとう」の言葉を誰かに言ってしまうと、 自分が負けてしまった気がしてしまう。 の増田かな? 「愛されないこと」を恐れる必要はあるのかな。 極端なことを言ってごめん。 ...
例えばこの先の人生で、君が「好き」とか「愛してる」とか言われることがあったとして(日本人なら滅多に口にださないだろうけど)、その呪いはその言葉を全力で否定しにくる。 「...