ドル安、ユーロ安であって、円の価値も毀損されているが、毀損の度合いが相対的に低いので、結果的に円高となっている。
それにしても、ずいぶん前から80.00を割ると言われていたのに、自動車業界は全然準備をしていなかったようである。
海外生産という下策で対策を取ったとしている軽工業は論外である。
円高になって海外市場では値上げしなければならなくなっても、その値上げを正当化できるだけの機能や性能の向上を恒常的に維持し、日本国内に工場を作り、雇用して生産し、海外に輸出するという構造を作らないと、日本の経済は衰退するばかりである。その為に、政治に対する影響力を行使するならばまだしも、円高対策を求めるというのでは、状況が悪化していくだけとなる。
日本に工場を残す事は間違いとなっていくが、海外に出て行っても、政治に対する影響力を正しく行使できないのであれば、技術と資本を吸い取られるだけで終わるであろう。母国ですら使いこなせなかったのが、余所者である他国において使えるわけが無い。