「将来の夢」なんて抱くこと自体馬鹿らしく感じていた。
テレビでよく夢を追い続ける自称ミュージシャンの特集があってそれの顛末が決まって悲惨なのを子供心に見下していた。
「勉強ができればよい大学にいけてよい職につけるのにこいつらなにやってんだ?」と軽蔑していた。
とにかく一番大事なのは生活出来るだけの資金を安定して得て、それから家庭を持って、つつがなく質素な生活を送ること、だとずっと思ってきたしそれが当たり前だと思っていた。
業界も職種もどうでもいい。
ただ安定した生活が送れれば。
就職試験を前にして「将来の夢」がないことが強烈な痛手となった。
志望動機は確かに書ける。しかし所々フィクションで埋めている。
「貴方の将来の夢は何ですか?」と問われると何も言えなくなる。
この時初めて、「職をください」の姿勢では駄目なんだと知った。
子供の頃からそんな考えしてたなんて信じられんな。 良い学校出て良い会社入っても多少高いもの買えて多少旨いもの食えるだけの奴隷に過ぎないぜ? 病気でもないのに有給休暇使うの...
普通はそうした絶望とは無縁(に見える)の華やかな世界のロックミュージシャンやアスリートに憧れるもんだろ。 ロックミュージシャンやアスリートなんてその辺のサラリーマンよ...
日本社会全般に感じる事だが、他人の内面に踏み込み過ぎだな。「将来の夢」なんて、んなもん他人に話す事でもない。