2023-03-09

大人の嗜みとして真っ先に思いつく、アルコールタバコ。両方弱かったけど、タバコだけはヤニクラに耐えセブンスターを吸えるようになった。

社会性としては、どう考えても付き合い程度に飲めるよう慣れた方が良かったんだろうけど。でもタバコの方が魅力的だった。かっこいいから。

お酒はグラスどん。お酒ちゃぽちゃぽ。ぐびっ。

それか缶かしゅっ。ぐびっ。それでハイ終わり。

こう雑に言ったら愛好家に怒られるだろうけど、私にはそう見えた。

タバコは取り出してから火を点け、一息置いて煙を吐き出す。紫煙に目を細めつつ、頃合いを見て火をもみ消す。その一連の所作に、どうしようもなく惹きつけられた。

灰皿とライダーという喫煙具を常備しているのも、なんとなくかっこよく感じた。酒飲みは常に一升瓶握っている訳ではないし。

フィクションにおける小道具として登場するそれへの憧れも強くあった。映画スターがおもむろにタバコを取り出し火を点ける姿。昔はかっこつける気なんかなくて、スマホをいじるくらいにタバコを吸うのが当たり前だったのかもしれない。それがどうしようもなくかっこよく見える。戦争映画なんか観ると、無性にタバコを吸いたくなる。有害マッチョイズムなのかもしれないけれど、子供スーパーヒーローに憧れるが如く心惹かれてならない。

嫌煙が「正しい」側の時代だし、たばこ税の歳入が云々と正当化しようとするのも悪手だと思う。毒ガスを撒き散らす害悪存在と罵られたら、不快に思えど返せる言葉はない。

世の中では間違いなく喫煙ダサい行為だ。

自分マックイーンでなければショーン・コネリーでもない。一服というシチュエーションに酔いしれる様をキモいダサいと思う人こそいれど、かっこいいと思う人などいないだろう。

それでも、深夜にふらりと歩き回り、公園のベンチで物思いに耽りながらタバコに火を点けると主人公にでもなった気分だ。

ナルシストで良い。人によく見られたい、とは違う、自分へのかっこつけはとても大事だと思っている。

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